独立開業するには法人と個人事業主どっちが有利?

法人と個人事業主の違い

独立して開業するにあたり、法人と個人事業主、どちらが得なのか?と言うのは考える事ですよね。

よく知られるイメージは、法人は最初にお金がかかるけど、税金面では有利。
あまり稼げないうちは個人事業主が有利。

こんな感じでしょうか。

ちなみに私は最初から法人で独立しています。

独立前には色々勉強した方が良い事があるけど、この法人個人事業主問題も、知っておいた方が良いかも知れません。

後で後悔しないために

独立にあたり特別な理由がないのであれば、法人より個人事業主が良さげ

私的な結論ですが、何か開業後を見据えた特別な事情がない限り、個人事業主の方が良いと考えています。

もちろん事業の売上規模や従業員数にもよるので一概には言えませんが、ひとりとか家族経営の場合で、ゼロからの独立開業なのであれば、ほぼ間違いなく個人事業主の方が得になるはずです。

私も本当は個人事業で始めたかったです。

それなのに、なぜ法人でスタートしたのか?

もちろん代表取締役の肩書が欲しかったわけではありません。
会社経営者になりたかったわけでもありません。

それは、私の事業がいわゆるB2Bの仕事である所が大きいのです。

B2Bとはbusiness to business、つまり企業間取引の事ですが、例えばそれなりの組織の企業相手に商売しようとしても、個人では取引をしてもらえない場合があったりします。

さらにそれ以上に深刻なのが、そもそも仕入先から物を売ってもらえない事があったりもします。

そう言った業界の商習慣的なものを知っていたので、最初から独立するなら個人の選択肢はなく、法人一択だったのです。

私も起業前は、この法人と個人事業主の違い問題が、独立後にどんな影響を与えるのか、あまり知りませんでした。

でも、開業後、すぐに思い知りました。

やっぱり個人事業主が良かったと・・・。

独立後の法人と個人事業主の負担の違い

では、独立して法人と個人事業主で開業した場合には何が違うのか、具体的に見て行きましょう。

独立開業後2年間は消費税が免除になる(法人、個人共通)

これはよく知られている事ですね。

法人でも個人事業主でも、独立開業後は2年間は消費税が免除されます。

正確に言いますと、売上が1,000万円を超えた事業年度の2年後に、消費税を納める義務が生じるものです。

つまり開業後2年間は2年前の売上は0円ですから、独立して2年間免除になると言う仕組みです。

表にするとこんな感じ。
分かりづらいかな?

だから、売上がずっと1,000万円未満の事業者は、ずっと消費税免除です。

利益率100%の仕事の人はずるいですよね。
1,000万円分の消費税、大体100万円くらいまでが丸儲けです。

そしてここでポイントになるのが、個人事業から法人成りした場合、個人事業主、法人、それぞれの期間が適用になる事です。

分かりづらいですよね。
こう言う事です。

例えば、個人事業主で独立して、開業3年後に法人成りした場合、それからまた2年間は消費税免除です。
最小でも4年は消費税の支払いを免除されます。

例えば売り上げが2,000万円あった場合、消費税は200万円受け取ります。
仕入が半分の1,000万円だったとしたら、仕入の時に消費税を100万円支払っています。
その差額の200万-100万円=100万円を、本来は消費税として納めないといけません。
(上の図は分かりやすくするためにこの計算を省いています)

2年間はそれがもらえちゃうと言う事です。

大きいですよね。

じゃあ、「個人事業主で独立開業して2年後に法人成りしたら、めっちゃ儲かるじゃん」て思いがちですが、それがそう簡単な話でもないんですね。

その理由の最たるものがこれ↓。

個人事業主は国民健康保険+国民年金 法人は社会保険加入義務

これがものすごく大きいです。

例えば30歳代の夫婦で年収、と言うかこの場合は事業所得ですが、これが500万円だったとしたら、1世帯年間で、

国民健康保険=489,450円

国民年金=16,410円/月×2人×12か月=393,840円

合計=489,450+393,840883,290円

約88万円です。
(2020年3月現在の札幌市)

これが社会保険だとこうなります。
(月収42万円で計算・2020年3月現在)

個人の負担分(つまりあなたの支払い)=約63,000円/月

会社の負担分(これも実質あなたの支払い)=約63,000円/月

年間合計=(約63,000円/月+約63,000円/月×12か月=約1,512,000円

全部合わせて、年間約151万円になります。
個人事業主とは年間63万円の違いです。

改めて見てみるとすごいですね。

私も起業当初、これにとても苦しめられました。むしろ今も苦しめられてます。
稼いだお金の、ざっくり30%くらいが持って行かれますから。

自分の給料を上げれば上げるほど、ざくざく持って行かれます

だったら会社にお金残しておこう、ってなるわけです。

でもそうすると、今度は法人税で25%くらい持って行かれてしまいますが。
(2020年3月現在)

ちなみに、月間135万円くらい給料を稼げれば上限MAXになって、それ以上は頭打ちになるようです。

そこまで頑張ります。

法人は設立にお金がかかる

法人を設立するのは、登記費用とか登録税とか、色々お金がかかります。

株式会社の場合、全部合わせると20~30万円くらいです。

この金額の幅は何かと言うと、例えば行政書士の先生に手続きを全部お願いしたりすると、手数料がかかったりします。
それで金額が変わってきます。

なので、私は手続きを全部自分でやりました。
正確には、行政書士の先生がやるべき所は、ネットの代行サービスで賄いました。
そうすると、20万円ちょっとくらいでできます。

しかも、私の場合は、札幌市の創業支援制度を活用して、登録税15万円も無料になりましたので、6万円くらいで会社が設立できてしまいました。

やり方を知りたい方は、このブログのお問い合わせページからご質問下されば、お教えさせていただきます。

あとは資本金がかかります。最低1円ですが。

私の場合は、最初にお話しした通り、独立後即法人で起業した目的が対外的な理由だったので、資本金1円ではあまりにもアレなので300万円にしました。

法人は儲からなくても税金がかかる

法人には法人税と言うのがある事はお分かりかと思いますが、実はこの税金、種類があるんです。

法人税の中に、法人住民税と言うのがあって、この中に更に均等割と言うたちの悪い、もとい、払うべき税金制度があるんです。

法人税とは、儲かってる会社が払うイメージをお持ちの方もいるかも知れませんが、この法人住民税は、儲かってなくても払わないといけないんです。

その金額、なんと年間7万円

利益が少ないうちは、これが地味にきつかったりします。

私の場合は大赤字だった独立開業初年度はもちろん、若干の利益が出せた2年目もお金は全然残ってなくて、その状態からの7万円支払いはつらかったです。

7万円、侮るなかれ。

法人で独立するメリットって何???

ここまで見ると、法人で良い事はなさそうですよね?

実際、最初のうちはないと思います。

私の場合は対外的なものが、事業を進める上でどうしても必要と判断したので、法人化しましたが、本当は嫌でした。

でも、最近は少しメリットが出始めた部分もあります。

一般的には法人の方が得だと言われますから、悪い事ばかりの訳がありません。

法人が有利と言われる部分を、起業後の早い段階で関わってきそうな所で挙げて行きます。

個人事業主は事業所得 法人(の代表者)は給与所得

社長(つまりあなた)のお給料が、個人事業主だと事業所得、法人だと給与所得になります。

お給料には給与所得控除なるシステムがあり、お給料である時点で無条件に65万円(だったかな?)控除されます
500万円くらいの収入で、ざっくり年間6万円くらいの税金免除になるでしょうか。

それに対して、事業所得の場合は、経費を差し引いたものが全部所得になり、課税対象になります。

さらにそれは、金額が上がれば上がるほど、課税の率が高くなって行きます。

500万円くらい稼げるようになると法人にした方が得と、どこかで聞いた事があります。

法人は経費が認められやすい

私の車は、社用車はもちろん自家用車も会社名義です。
北海道の冬には大活躍の除雪機も会社の物です。
それらのガソリン代も経費です。

実際、自家用車は妻が仕事に使っています
除雪機は・・・社用車の周りと進む道を除雪しています。

法人所得税が25%だとすると、年間の経費が10万円増えると、25,000円の節税になります。
(2020年3月現在)

これが個人事業主では、認められにくいそうです。
正直、あまり詳しくは分かりませんが。

この辺は、起業後には都度税理士さんに確認した方が良いです。
一歩間違えれば脱税になって、後から加算税とかになりかねませんから。

結論としては個人事業主と法人はどちらが良いのか?

おそらく、実際に起業して、実感としてすぐに違いが表れるのは、上記でお話しした事くらいかと思います。

あとは、欠損金額(赤字)を翌年に繰り越せる年数の違いとかもあります。
黒字を以前の赤字と相殺して、なかった事にする事ができるのですが、個人と法人でその対象にできる年数が違います。個人は3年分、法人は10年分だそうです。

ちなみにこれ、青色申告の場合です。

でも現実問題、相当壮大なビジネスの展開を考えた独立じゃない限り、3年以上も解消できない赤字だったら、それはもうやめた方が良いと思うので、あまり関係ないのではないでしょうか。

アマゾンは創業から7年間大赤字だったらしいですけどね。
スケールが違い過ぎます。

その他は、すいません。
よく分かりません。

どうしても気になる場合は、調べてみていただくと良いかと思いますが、おそらく、大した事じゃないか、当面はあまり関わりない事ではないかと思います。
私は今の所、上記でお話しした事以外に違いを実感した事はありません

私の結論としては、いきなり大きな商売をする場合や、または対外的な理由がない限りは、独立するなら絶対個人事業主で始めるべきだと思っています。

順調に儲かるようだったら、3年目以降に法人成りを検討する感じで良いのではないでしょうか。

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