融資で資金調達して起業するためのお金との付き合い方とは?

起業には大金がかかる!

起業するにはお金がかかります。

金融機関から融資を受けて借入し、資金を調達する必要がある場合が多いでしょう。

どんな業種で起業をしたら、どんな費用がかかるのか、例を挙げて考えてみます。

起業する業種による費用の違い

自宅ででパソコン等ITを使った仕事

事務用品

仕事場や事務所を借りるなら物件費

体を使った現場仕事

車、道具、事務用品

資材置き場等の物件費

外商での物販(私はこれ)

車、事務用品

事務所、倉庫の物件費

商品在庫

店舗での販売業

物件費、内装費、設備費

商品在庫

人件費

全業種

当面の運転資金

代表者給料(法人の場合)

当面の生活費(個人事業、フリーランス)

水道光熱費、車両費、保険料、等々

法人化する場合

株式会社や合同会社を設立して起業する場合、法人登記費用20~30万が必要になります。
登記費用は結構大きいですよね。

ネットの代行サービスを使いながら自分で登録作業をすると安く上がりますが、それでも20万ちょっとくらいです。

私はさらに、当時あった札幌市の創業支援制度を使い、登録税15万円が免除になりましたので(今は半額のようです)、実質6万円ほどで株式会社を設立できました。

指定の起業セミナーを受講する事で、この制度が適用されました。
他にも同じよな制度の自治体はあると思うので、お住まいの自治体にそのような制度がないか、調べてみましょう

忘れちゃいけない社会保険料

あと、法人の場合に見逃しがちなのが、社会保険料です。

社会保険料は、国保+国民年金に比べて毎月軽く万単位で高くなりますので、それも運転資金として必要になります。

私もこれに大変苦しめられました。むしろ今も苦しんでます。税金よりも、厳しいのは社会保険料です。

これら開業資金+運転資金を全額自己資金で賄えるなら良いですが、難しい場合も多いでしょう。

特に店舗を構えるなら、1000万円単位でかかる事もあるでしょうから、全額自己資金と言うのは、厳しいですよね。

起業の際には自己資金が足りていても融資で資金調達した方が良い

自己資金で開業資金を用意できない場合には、融資を受けての資金調達が必要になります。

・・・と言うのは当たり前の話ですが、ここで起業に向けて資金は潤沢に貯まっていると言う方に、声を大にして言いたい事があります。

それは、

自己資金が足りていても、お金を借入しましょう!

と言う事です。

なぜか?
2点あります。

起業時の運転資金には余裕を持たせるべき

まず1点目。

これから先、何が起きるか分からないので、運転資金は余裕を持たせておいた方が良い事。

ちょうど今のタイミング、昨今のコロナショックが良い例です。

コロナショックによって、中小企業はみな大打撃を受けています。

特に私のような飲食や観光に依存する業種の企業は、とてつもない、死活問題に関わるほどの超絶ダメージです。

そこで政府は日本政策金融公庫を通じた無利子の貸し付けによる支援を表明しています。

それ以前から、商工会議所や日本政策金融公庫では、有利な条件の融資を用意しています。

しかし、これがもし、起業1年目に起きたら・・・

理由はどうあれ、起業1年目では、厳しいからお金を貸して欲しいと言っても、審査のハードルは高いものになるでしょう。

今現在、起業1年目の方は、本当に厳しい思いをされていると思います。

おそらく公庫や銀行に行っても、助けてはもらえない場合もあると思います。

つまり、いきなり倒産、廃業を検討せざるを得ない

どんな完璧な計画を立てても、高いスキルを持っていても、悲惨な事になっている方はいらっしゃると思います。

これが、もしあなたの起業1年目だったら・・・

恐ろしくないですか?

だから、運転資金には余裕を持って持ちすぎる事はないんです。

起業時こそ金融機関との付き合いを作る

次に2点目。

先々のために金融機関との付き合いを作っておいた方が良いです。

金融機関が審査を通して何を知りたいかと言うと、その人がお金を返せるかどうか、と言う事なのは理解できますよね?

だから、事業が上手く行く事ももちろん大事ですが、あなたがお金をちゃんと返す人かどうか、と言うのが重視されます。

金融機関の信用の基準とは、少し不思議な部分があります。
簡単に言うと、その対象者がどんな人か分からない場合、無借金で事業をしている人よりも、過去に事業での借入をして返した実績のある人の方が、評価されるそうです。

これは信金の担当者の方が言っていたので、間違いないと思います。

なので、今後の事業展開を視野に入れるとか、ピンチの時に助けてもらう事とかを考えたら、一度借り入れをして、それをしっかり返済しておいた方が良いと言う事です。

そして、起業向けの創業融資は、圧倒的に審査が通りやすいと言う事実です。

開業してしまった後では、創業時より借り入れはしづらくなります。

当たり前です。
多くの場合、事業が上手く行っていないから借入するわけですから。

つまり、創業時こそ金融機関に「私は借りた金は確実に返す人ですよ」アピールがしやすいわけです。

完済した後にかかって来た金融機関からの電話

私は起業時、日本政策金融公庫から創業融資で、信金から自治体の制度融資で借入をしました。

信金の担当者からは、あちらから声をかけられ、
「起業するなら実績を作っておいた方が良いですよ」
と誘っていただき、ありがたく受けさせていただきました。

まあ、結果的には、このお金がなかったら1年目で倒産していたわけですが・・・

それともう一つ、公庫の借入金は、開業3年で完済しています。

最後の引き落としが終わった翌月に、わざわざ電話をいただきました。

「ご利用ありがとうございました。

一度完済していただきましたので、次回の審査は通りやすくなっています。

また必要な際には是非ご利用下さい。」

この言葉がすべてを物語っているのはないでしょうか。
これが事実と言う事でしょうね。

起業向け融資で借入して資金調達する

融資を受ける事の必要性がお分かりいただけたでしょうか。

では、融資を受ける際に、審査が受かりやすくなるための準備を、私の経験を踏まえてお話しさせていただきます。

まず考えなければいけないのは、融資をする金融機関が、あなたに何を求めているか?と言う事です。

それはもちろん

お金を返してもらう事

この1点のみと言っても良いくらいでしょう。

事業が上手く行くかどうかは二の次。
何なら、潰れても金さえ返してくれりゃいい、くらいに考えてるんじゃないでしょうか。

現実的には事業が潰れてしまうと、自己破産なんてされたら回収できないから、事業は上手く行ってもらわなければ困る。
そう言う事でしょう。多分。

なので、必要な事は

1.事業が成功する可能性が高い事を示す事業計画

2.私はお金を借りたら確実に返す人ですよアピール

これが重要になってきます。

私がやった事をお話しします。

事業計画書の作成でポイントアップ

これについては、実際に私が作った計画書を例に、書き方を別記事でご紹介しようと思いますので、そちらを参照してください。

多分そこでも書きますが、事業計画書なんて、一度作って開業してしまったらほぼ見返す事はありません。
かなり高い確率でその計画書通りには進みませんから。

いや、私だけかも知れないので分かりませんが。

事業計画書は何のために作るかと言ったら、お金を借りるためだと思っています。

それを意識して、
「こんな計画を立てているから、この事業計画は成功します。
だからお金貸してね☆」

と言うものを作りましょう。

お金を借りたら確実に返す人ですよアピール

当たり前ですが、お金にだらしない人には、お金を貸してくれる人はあまりいません。

金融機関ならなおさらです。

だから、お金との付き合い方がきれいである事をアピールしたい所です。

公庫の創業融資の申し込み条件には、借入希望金額の10分の1の自己資金を持っている事が、要件として記載されています。

公庫の方に直接聞いた事はありませんが、一説によると、実際は3分の1が必要と言う噂もあります。

そしてそれが一時的に借りてきたものではない事を示すための、どうやって貯めてきたのかが分かるエビデンス、主には預金通帳を見せなければいけません。

これはあくまでも私の解釈なのですが、ここで見られるのは、金額の多少もそうですが、それよりもこの起業のためにどれだけ本気でお金を貯めてきたのか、その姿勢なのではないでしょうか。

であるとするならば、もしあなたの起業計画が1年先のものであっても5年先のものであっても、すぐに毎月貯金を始めるべきです。

金額は多い方が良いけど、1万円でも、5千円でも良いと思います。
余裕がある時には更に多く入れるとか。

私は起業を決めた時点で開業2年前でしたが、すぐに貯金を始めました。

ありがたい事に、当時のお給料は良かったし、1度目の起業失敗の借金は全額払い終えていましたので、可能な時は3万円入れたりしました、ボーナス時はもっとです。

そして、これまた恵まれていたのが、会社が上場企業だったので、社員持ち株制度があり、たまたま、本当にたまたまですが8年くらい毎月1万円ずつ積み立てていました。

結果、コツコツ貯めた(ように見える)お金が、そこそこの金額貯まっていました。

自己資金の要件をクリアしただけでなく、おそらく、起業に向けてお金と真摯に向き合ってきた姿勢をアピールできたと思います。

キャッシング利用者は不利なのか?

私は昔からキャッシングローンをよく利用していました。

サラリーマン時代はお小遣い制だったので、お小遣い日前の足りない時とかによく使っていました。
そしてそれをすぐに全額返すわけではなく、常に10~20万円程度の借入残高があったと思います。

その事を信金の担当者に話しましたが、回答は

「事故って(延滞や焦げ付き)なければ関係ないですよ」

キャッシングしている方、安心して下さい。

でも一応全額返済して、しばらく利用しない方が無難です。

付き合う金融機関は小さい方が良い理由とは?

最後に、とても大事なお話しです。

あなたは今のお給料の振込や、引き落としの金融機関は、どこを利用していますか?
都市銀行でしょうか?
地方銀行でしょうか?

結論から言いますと、起業を志したなら信金か信組かそれ以下にしましょう

なぜなら、都市銀行は良い得意先をたくさん持っています。
大手企業や、中小企業でも従業員が何十人もいるような。

家族で会社経営している私の事や、ひとりで起業しようとしているあなたの事は、目にも止めてくれません

起業したあなたの事を大事にしてくれるのは、つまり困った時に親身になってくれるのは、地元に根差した小さな金融機関です。

と言う事を、私はある本を読んで知りました。

私は起業前当時、北洋銀行を利用していました。
北海道では拓銀が破綻して都市銀行がなくなり、一番手の銀行になった地方銀行です。

先ほどの本を読んで、翌日には信金に口座を作りに行きました

生活の口座をすべて信金に移して、貯金もし始めました。
法人登記が終わったら会社の口座も作りました。

そうすると何が起きたかと言うと、向こうから声をかけて来ました。

「創業融資の申し込みをしてみませんか?」

おそらくそうなるだろうなとは思ってはいたのですが、我ながら見事に予想通りの展開でした。

実際は、その時には公庫の審査が通っていたし、資金的には必要性もそれほど感じていなかったのですが、そんな私に、担当者の方ははっきりこう言ったのです

「今後のために実績を作っておいた方が良いですよ。
 創業融資は審査が通りやすいですから。」

これが、今日お話しした内容の根拠です。

私は3年で公庫からの借り入れを完済しました。
そして来年にはついに信金の融資も完済します。

借りたお金は、予定外に1年目に全部使い切ってしまいましたが、金融機関からの信用は作る事が出来たと思います。

そして何より、本来は不要だった信金からの借り入れが、私を倒産の危機から救ってくれました

起業のための資金調達はもちろん重要です。

でも、それ以外にも起業のタイミングで借入する事、そして余裕を持って借入しておく事には、大きな意味があります。

その理由が理解していただけると思います。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする