先日、日本政策金融公庫に、新型コロナウィルス感染症特別貸付の申込用紙を郵送しました。
先日お話しした通り、友人からの助言を受けてのものです。
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いつ終息するものか、まだまだ先が見通せないし、危機的状況に陥ってからバタバタするのではなく、先手を打っておこうと決断したものです。
先々の資金繰り状況を検討した結果決めました。
資金の重要性

資金と言うのは、事業にとっては何よりも大切なものです。
これがなくなったら企業は死亡です。
逆に言うと、資金さえ残っていれば、その事業が例え利益が出ていなくても、どれだけ赤字でも、潰れる事はありません。
黒字倒産と言う言葉をたまに聞く事がありませんか?
損益上はしっかり利益が出ている事業なのに、倒産してしまう。
不思議ですよね?
どうしてそんな事が起きるのか。
売上激増と資金繰り悪化の相関性
私は起業当初、資金の事をよく理解していませんでした。
営業開始してから、売上が思うように伸びず、資金がみるみる減って行きました。
ものすごい恐怖を感じて、なりふり構わず営業をしまくりました。
そして売上は上がり始めました。
ホッと一安心・・・しかけたのも束の間。
どう言うわけか、資金の減少は更に加速しました。
意味が分かりませんでした。
答えはこういう事です。
損益と資金の変動の関係を、簡単に表にしてみました。
これがまさに私が陥った状況です。

毎月100万円の売上で利益率が30%
つまり原価は毎月70万円
仕入は現金先払い
回収は翌月末の入金
受注後即納品しなければいけないので
あらかじめ1ヶ月分の在庫を持つ事にしました
これで毎月30万円の利益が上がるので、もう安心です。
そう思っていました。
すると、どうなったかと言うと
翌月
資金が140万円減少
4ヶ月後
累計利益120万円なのに
資金的はマイナス50万円
私の場合は、当時は社会的信用のない起業したばかりの会社だったので、誰も掛売では物を売ってくれません。
なので、仕入は基本的に先払いになる状態でした。
結果、こんな事になってしまった極端な例かも知れません。
でも、商売をしていると、こんな不条理とも思えるような事が、実際にあるんです。
融資では支援にはならないのか?
得意先の方との会話で、こんなお話しがありました。
私「公庫でコロナ対策の支援のための融資を募集していますね。申し込まないんですか?」
相手「支援って言っても、返さなきゃいけないお金だからねぇ。」
私「でも最終的に実質無金利になるみたいですよ。」
相手「くれるなら良いけど、要は借金でしょ?」
多分、こう言う事を仰る方は、資金に相当の余裕があるか、資金に余裕を持たせておく事の重要性を理解していないと思います。
借金だろうが何だろうが、資金さえあれば会社は潰れないのです。
現状の資金のリミットを知る

私は今回、起業前に作成した事業計画書を久々に引っ張り出しました。
使ったのはこのページ。

資金繰りの計画表です。
資金繰りの事自体は大した理解もしていないくせに、こんなものを作るだけ作っていました。
見込の収支を入力すると、各月の資金の状況が分かる表になっています。
上記の表の数字は適当に変更していますが、例えばこんな状態の会社があったとすると、今のままだと、10月に資金がショートする事が分かります。
ここに、私の会社の現状を入れてみました。
この2~3月は、コロナのお陰で、3年前と同じくらいの低水準の売上を叩き出しています。
この状態が続いたとすると、私の会社は1年後には倒産もちらつく資金状況になる事が分かりました。
もし、2~3月よりももっと悪化したら、年内も危ういかも知れません。
資金繰りのキモは借入できる時にはしておく事

と言う事で、公庫に特別貸付の申込をしてみました。
もし満額が通れば、今のままでもたっぷり3年は大丈夫な金額で申し込みました。
実質無利子の期間は3年間なので、3年後に不要ならば全額返済すれば良い事。
これから面談がありますので、削られるかも知れませんが。
でも、今回の融資はかなり審査が緩いようです。
今まで全然借入できなかった方が、今回のどさくさで1,000万円貸してもらえた話も聞きました。
いやいや、それはどうなの?
と思うけど・・・。
その状況を考えると、私もかなりの高い確率で通ると思うので、とりあえず精神的に焦る事は、3年はないかなと言う状況を作りました。
資金は本当に大事です。
精神衛生上もかなり大事です。
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